LINE公式アカウントで車検・点検の予約や問い合わせを受ける方法|整備工場向け
車検や点検の予約を電話だけで受けていると、作業中の整備士が受話器を取りに走ることになります。LINE公式アカウントを使えば、お客様はトーク画面から予約の相談や問い合わせを送れ、工場側は手が空いたときにまとめて返信できます。この記事では、整備工場・車販店・鈑金工場がLINE公式アカウントで予約と問い合わせを受けるときに使う機能と、受付を回すための決めごとを、LINEヤフーの公式マニュアルで確認できた範囲で整理します。
LINE公式アカウントで予約を受けるときの全体像
LINE公式アカウントは、LINEヤフーが提供する事業者向けのアカウントです。お客様に友だち追加してもらうと、工場からのメッセージ配信や、1対1のチャットでのやりとりができるようになります。予約受付で主に使うのは、トーク画面の下に固定表示されるリッチメニュー、受信したメッセージに自動で返す応答メッセージ、友だち追加の直後に届くあいさつメッセージ、そしてスタッフが手で返すチャットの4つです。
注意したいのは、公式の「LINEで予約」という機能の対象です。LINEヤフーのサービス案内では「LINEで予約」は飲食店向けとされ、連携できる予約サービスも飲食店の予約台帳が中心です。整備工場が車検や点検の予約に使う場合は、リッチメニューから自社の予約フォームや問い合わせページへ案内するか、チャットで日時を相談して受ける形が現実的です。
整備工場がLINE公式アカウントで予約を受ける基本形
整備工場がLINE公式アカウントで車検・点検の予約を受けるときの基本形は、リッチメニューで入口をつくり、応答メッセージで受付時間や必要な情報を自動で伝え、日時の確定はスタッフがチャットで返す、という3段構えです。LINEヤフーの公式マニュアルでは、リッチメニューはトーク画面の下部に固定表示され、外部サイトや予約ページへ誘導できる機能と説明されています。一方、公式の「LINEで予約」は飲食店向けの案内になっているため、車検や点検の予約では自社のフォームやチャットで受けるのが現実的です。料金面では、チャットの送受信、応答メッセージ、あいさつメッセージはメッセージ通数のカウント対象外と公式の料金ページに記載されています(2026年10月時点)。
リッチメニューで車検・点検の予約窓口をつくる
リッチメニューは、トーク画面の下部に固定で表示されるメニューです。画面を大きく使うので目に入りやすく、お客様が「どこを押せば予約できるのか」で迷いにくくなります。公式マニュアルでは、領域ごとに設定できるアクションとしてリンク(URL)、クーポン、テキスト送信などが挙げられています。テキスト送信を選ぶと、ボタンを押したお客様の名前で決めておいた言葉が送信されるため、後で説明する応答メッセージのキーワードと組み合わせられます。
整備工場で使いやすい割り当ての例を表にしました。ボタンの数や順番は工場の業態に合わせて変えてください。
| ボタンの表示 | アクションの種類 | 押したあとの動き |
|---|---|---|
| 車検の予約 | リンク(URL) | 自社ホームページの予約フォームを開く |
| 点検・オイル交換 | テキスト送信 | 「点検の相談」が送られ、応答メッセージで必要事項を案内 |
| 見積もり・修理の相談 | テキスト送信 | 「修理の相談」が送られ、写真を送ってもらう案内を返す |
| 営業時間・アクセス | リンク(URL) | 地図や営業日カレンダーのページを開く |
| 代車・引き取り | テキスト送信 | 受付スタッフがチャットで日程を確認 |
| 電話する | リンク(URL) | 急ぎの用件は電話で受ける |
画像は、テンプレートに合わせて1枚の背景画像として用意します。公式マニュアルに記載のサイズは大(2500×1686)と小(2500×843)です。ボタンに付けるアクションラベルは最大20文字で、端末の音声読み上げにも使われます。なお、パソコン版のLINEではリッチメニューが表示されないと案内されているので、パソコンで見るお客様向けにはプロフィールにも予約ページを載せておくと安心です。
表示期間を設定できるのも便利な点です。たとえば3月の繁忙期だけ「車検の予約」を大きく出し、夏はエアコン点検、冬はスタッドレスタイヤ交換を前に出す、といった季節ごとの切り替えを、未来の期間を指定して予約しておけます。
応答メッセージとあいさつメッセージで受付の手間を減らす
応答メッセージは、お客様からメッセージを受け取ったときに、あらかじめ用意した内容を自動で返す機能です。公式マニュアルによると、送られた言葉が設定したキーワードと完全に一致したときだけ返す「キーワード応答」と、どんなメッセージにも返す「一律応答」の2種類があり、1つの応答メッセージに設定できるキーワードは最大51個です。
リッチメニューのテキスト送信と組み合わせると、ボタンを押した瞬間に「車検のご予約ありがとうございます。お名前、お車の車種、車検の満了日、ご希望の入庫日を2つほどお送りください」といった案内を返せます。受付に必要な情報が最初のやりとりでそろうので、スタッフが聞き直す回数が減ります。
あいさつメッセージは、お客様が友だち追加したタイミングで送られるメッセージです。予約ボタンの場所、受付時間、急ぎの場合は電話してほしいこと、の3点を書いておくと、最初の問い合わせが的確になります。初回の友だち追加時だけ送る設定もあります。



店内の連絡でも、受付から工場への引き継ぎは短い言葉で済ませたい場面です。LINEで届いた予約を担当に回すときに「お客様へ連絡お願いします」「車検」「来店対応」のような業界の言葉が入ったスタンプがあると、社内のやりとりが早くなります。整備士・営業マン向けのスタンプはトップページの一覧で5種類を紹介しています。「お客様へ連絡お願いします」は整備士2のスタンプに入っています。
応答メッセージとあいさつメッセージの違い
応答メッセージとあいさつメッセージは、どちらもLINE公式アカウントが自動で送るメッセージですが、送られるきっかけが違います。応答メッセージはお客様からメッセージを受け取ったときに返る自動返信で、キーワードと完全一致したときに返すキーワード応答と、すべてのメッセージに返す一律応答があります。あいさつメッセージは友だち追加のタイミングで1回送られる案内です。整備工場では、あいさつメッセージで予約ボタンの場所と受付時間を伝え、応答メッセージで車種や車検満了日など受付に必要な項目を聞く、という分担にすると、スタッフが最初に聞き直す手間が減ります。2026年10月時点の公式料金ページでは、どちらも月のメッセージ通数には数えられません。
チャットで予約日時を確定するときの運用ルール
応答メッセージで情報を集めたら、日時の確定はスタッフがチャットで返します。チャットは設定でオンにしてから使う機能で、応答時間を決めておくと、時間外は応答メッセージで返す、といった切り替えができます。管理画面では「要対応」「対応済み」でチャットを振り分けられ、スマートフォンの管理アプリからも返信や対応済みの設定ができます。
工場の中で次のことを決めておくと、返事の抜けや二重予約を防げます。
- 返信担当:受付・フロントが一次返信し、作業内容の判断が要るものだけ工場長に回す
- 返信の目安:受付時間内に届いたものは当日中、時間外は翌営業日の午前中に返す
- 予約の記録先:チャットで決まった日時は、必ず予約台帳や整備システムの入庫予定に入れてから返信する
- 確定の文面:「◯月◯日(◯)◯時に入庫で承りました」と日時と曜日を必ず書く
- 対応済みの付け方:予約台帳への入力が終わった時点で「対応済み」にする
チャットの履歴は無料版で半年保存と公式マニュアルにあります。予約の記録をLINEの中だけに置くと、半年を過ぎた分は確認できなくなります。入庫の予定は工場の台帳やシステムに移す、という順番を守るのが確実です。お客様の個人情報の扱いはお客様とLINEでやりとりするときの注意点でまとめています。
LINEの予約を台帳に移すまでが受付
LINE公式アカウントのチャットは便利ですが、予約の記録を置く場所としては向いていません。LINEヤフーの公式マニュアルでは、無料版のチャット履歴の保存期間は半年(2024年1月1日以降の履歴が対象)とされています。車検は2年ごとに来る仕事なので、前回の入庫のやりとりをLINEだけで追うのは無理があります。チャットで日時が決まったら、予約台帳や整備システムの入庫予定に入力し、入力が終わってから「対応済み」に振り分ける、という順番を工場のルールにしておくと、担当が休みの日でも誰が見ても予約の状況が分かります。お客様への確定連絡には日付と曜日、時刻を必ず書き、言った言わないを防ぎます。
LINE公式アカウントの料金と予約受付で通数にかからない機能
LINE公式アカウントの料金プランは、公式の料金ページでコミュニケーションプラン、ライトプラン、スタンダードプランの3つとされています。月額や無料で送れる通数はプランごとに違い、改定されることもあるので、申し込む前に公式の料金ページで最新の内容を確認してください。考え方はLINE公式アカウントの料金プランとメッセージ通数の考え方で詳しく解説しています。
予約受付で使う機能が通数に数えられるかどうかを、公式の料金ページの記載から整理しました。
| 機能 | メッセージ通数のカウント | 予約受付での使い道 |
|---|---|---|
| チャットの送受信 | 数えられない | 日時の確定、追加整備の相談 |
| 応答メッセージ(自動応答) | 数えられない | 受付時間や必要項目の案内 |
| あいさつメッセージ | 数えられない | 友だち追加直後の使い方案内 |
| メッセージ配信(絞り込み・ステップ配信を含む) | 数えられる | 車検時期のお知らせ、キャンペーン |
お客様からの問い合わせに答えるだけなら通数は増えません。一方、車検の時期が近いお客様へこちらから一斉にお知らせを送ると、「送った回数×送った友だちの数」で通数が数えられます。車検は満了日の2か月前から受けられるようになったので(2025年4月1日以降)、案内の時期を早めて送る工場も増えています。案内の手段はLINEだけに限らず、SMSやはがきと組み合わせる考え方もあります。文面の例はSMS例文集が参考になります。
整備工場でLINE予約を始める前に決めておくこと
アカウントの開設手順そのものはLINE公式アカウントの作り方で解説しています。開設したあと、お客様に案内する前に、次の項目を社内で決めておくと立ち上がりが早くなります。
- 受け付ける内容:車検、点検、オイル交換、修理見積もり、鈑金の相談のうち、どれをLINEで受けるか
- LINEで受けない内容:事故直後の対応やレッカーなど急ぎの用件は電話に誘導する
- 管理者:誰が管理画面に入れるか。退職者が出たときに権限を外す手順
- お客様への周知:レシートや車検証入れ、店頭のPOPに友だち追加のQRコードを載せる
- 既存の電話受付との関係:電話で受けた予約もLINEで受けた予約も、同じ台帳に入れる
LINEの受付を始めると、お客様からの連絡は増える方向に動きます。受付の人数を増やせない工場では、着信時に顧客情報を表示する仕組みや、車歴をスマホで見られる仕組みを組み合わせて、1件あたりの対応時間を短くする方法もあります。着信時の顧客表示はおもてなし接客管理システムで紹介しています。
よくある質問
- LINE公式アカウントの「LINEで予約」は整備工場でも使えますか。
- LINEヤフーのサービス案内では「LINEで予約」は飲食店向けとされ、連携する予約サービスも飲食店向けが中心です。整備工場では、リッチメニューから自社の予約フォームを開くか、チャットで日時を相談して受ける方法が現実的です。
- 応答メッセージで予約を自動で確定できますか。
- 応答メッセージは決めておいた文面を自動で返す機能なので、空き状況を見て日時を確定する働きはありません。受付時間や必要な情報の案内に使い、確定はスタッフがチャットで返すのが確実です。
- お客様とのチャットはメッセージ通数に含まれますか。
- 2026年10月時点の公式料金ページでは、チャットの送受信、応答メッセージ、あいさつメッセージは通数のカウント対象外です。工場から一斉に送るメッセージ配信は数えられます。
- LINEで受けた予約を自動車整備システムに取り込めますか。
- LINE公式アカウントの標準機能だけでは、予約内容が自動車整備システムの入庫予定に自動で入ることはありません。チャットで決まった日時を担当者が台帳やシステムに入力する運用を決めておくと、記録の抜けを防げます。
- パソコンでもリッチメニューは表示されますか。
- 公式マニュアルでは、パソコン版LINEとChrome版LINEではリッチメニューが表示されないと案内されています。プロフィールにも予約ページや電話番号を載せておくと安心です。
出典・参考資料
- LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント」
https://www.lycbiz.com/jp/service/line-official-account/ - LINEヤフー for Business マニュアル「リッチメニュー」
https://www.lycbiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/rich-menus/ - LINEヤフー for Business マニュアル「応答メッセージ」
https://www.lycbiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/auto-response-messages/ - LINEヤフー for Business マニュアル「あいさつメッセージ」
https://www.lycbiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/greeting-message - LINEヤフー for Business マニュアル「チャット」
https://www.lycbiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/chats/ - LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントの料金プラン」
https://www.lycbiz.com/jp/service/line-official-account/plan/ - LINEヤフー for Business「LINEで予約」
https://www.lycbiz.com/jp/service/line-official-account/reservation
記載内容は2026年10月8日時点で公表資料を確認したものです。サービスの仕様・料金は各公式の最新情報をご確認ください。
整備工場・車販店の連絡を、もっと早く。
社内のやりとりは整備士・営業マン向けLINEスタンプで。お客様への連絡や車検・点検の管理は、整備システム・整備ソフト DREAM POWER でまとめて行えます。料金は整備システム・整備ソフト DREAM POWER の案内ページか資料請求でご確認ください。
お電話:03-5256-7877平日 9:00〜12:00・13:00〜18:00







